2007年08月07日

豊胸術の選び方

今回は豊胸術、
つまりバストを大きくする方法について
お話ししたいと思います。

乳房は古今東西、女らしさの象徴であり
美しいバストは憧れの対象になってきました。
そのためバスト形成もかなり早い時期から行われており
その歴史は100年以上ともいわれています。
しかし技術的に見ると、その進歩は
ここ数年の間で急速に進んだといえるでしょう。

現在行われている豊胸術を見てみると、
大きく分けて3種類あります。

(1)ヒアルロン酸注入法

(2)脂肪注入法

(3)人工乳腺法

(1)のヒアルロン酸注入法は、
ヒアルロン酸を乳腺の下に注入してバストアップを図る方法です。
この方法はメスを使わないので最も簡単なのですが
効果が持続せず、時間と共に小さくなっていくという
デメリットがあります。

(2)の脂肪注入法は、下腹部などの余分な脂肪を吸引し
その脂肪をバストの乳腺の下に注入する方法です。
脂肪吸引を同時に行えるので、
全体的なプロポーションをより理想的な形に
調整できるというメリットもあります。
しかし乳腺の下ではなく乳腺の上(皮膚と乳腺の間)に注入すると
術後にしこりのように感られることがあります。
これは後々厄介な問題を引き起こします。
触診で「乳ガン」の誤診を招く可能性が高いからです。

そして(3)の人工乳腺法とは、
人工的に作られた乳腺(プロテーゼ)を
バストに挿入する方法です。
脇の下のシワにそって数センチ切開し、
バストの乳腺の下に“ポケット”を作り
そこに人工乳腺を挿入、切開部分を縫合します。
しこりが残らず、効果が永久的に持続するという特長があります。

現在は人工乳腺を利用した方法が最もよく利用されており
日本国内の豊胸術のうち、7割は人工乳腺によるものです。

私が総院長を務めるコムロ美容外科でも
人工乳腺による豊胸術をお勧めしています。
脂肪吸引が主目的で、一緒にバストアップも、という方には
脂肪注入法をお選びいただくこともあるのですが
ほとんどの場合は人工乳腺の利用をお勧めしています。

ただ、ひとことで“人工乳腺”といっても
使用されるプロテーゼは複数の種類があります。
このプロテーゼの選択によって、
豊胸術の効果や安全性は、大きく左右されるのです。

コムロ美容外科でお勧めしているのは
「コヒーシブシリコンバッグ」と呼ばれるものです。
これはシリコンを凝集化(コヒーシブ)することで
従来の液体シリコンジェルバッグの最大の欠点であった
漏出や流出の危険性を克服したものです。
またバッグの外膜も3層構造になっており
弾力性や伸縮性、耐久性が大きく向上しています。
そして保温性にも優れており
プールに浸かっても冷えにくいというメリットもあります。

コヒーシブシリコンバッグはその形によって
「ラウンド型」と「アナトミカル型」に分けられます。

ラウンド型とは文字通り、丸い形をしたものです。
そのまま乳腺の下に挿入すると形が不自然になるため
乳腺の下にある大胸筋の下に挿入します。
そのため乳腺と人工乳腺が一体化しないので
乳房を揺らした時に、不自然な動きになりやすい
という欠点があります。

アナトミカル型は、解剖学的に計算された形をしており
ラウンド型に比べてより自然なフォルムを実現できます。
そのため乳腺と大胸筋の間に挿入しても
不自然な形になりません。
揺らした時にも乳腺と人工乳腺が一体となって動きます。

ただ、従来のアナトミカル型は、
十分な美しさを実現しているとはいえませんでした。
乳腺の下に挿入すると、バストの上半分が隆起してしまうのです。
つまり理想的な形である“緩やかなライン”ではなく
“ぽっこり”としたバストになってしまうというわけです。

この問題を解決したのが、当院で採用している
「ニューアナトミカル型」というものです。
コヒーシブシリコンバッグを製造する米国マックガン社と
私との共同開発によって、2004年に誕生しました。
私の長年の経験をもとに、デザインを細かく指示することで
欧米人に比べて小柄な日本人の体型に
最適な形を実現すると共に
従来のコヒーシブシリコンよりも柔らかくしています。
これによって日本人にとって最も自然な
バストフォルムが可能になったのです。
まさに究極の人工乳腺であると自負しています。

Fig_7

Fig_8

このコヒーシブシリコンは、マックガン社から
「McGhan KOMURO」の名前で全世界に販売されているのですが
その形や感触、仕上がりの良さ、安全性などの面で
海外のドクターからも高い評価を受けています。
マックガン社によれば、ヨーロッパではこの「KOMUROモデル」が
一番売れているのだそうです。

Fig_9

ニューアナトミカル型のコヒーシブシリコンバッグは
美しく自然なバストラインの実現を可能にしました。
しかしここに至るまでには、いくつかの紆余曲折がありました。

次回は人工乳腺の歴史を振り返ってみたいと思います。
これまでの流れを知ることで、
より適切な選択が可能になると考えるからです。

posted by コムロ美容外科 at 16:00 | バスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする