2007年11月13日

垂れ下がった乳房を美しくする(1)

2007年8月から9月にかけて豊胸術の話をしましたが、
実は患者さまのバストの形によっては、
そのままでは豊胸術が行えないケースがあります。
それは乳房が垂れ下がっている場合です。
これを乳房下垂といいます。

乳房の下のライン、ちょうどブラジャーの
下側のワイヤーが当たる部分を
乳房下縁(にゅうぼうかえん)といいます。
バストが垂れ下がってくると、
乳房が乳房下縁の上に覆い被さるようになります。

当然ながら乳首の位置も下がってきます。
乳首の位置が乳房下線の位置まで下がった場合、
これをT度の乳房下垂と呼びます。
乳房下縁よりも3センチほど下がった場合は
V度、その中間をU度といいます。

乳房下垂になるのは、授乳や加齢が主な原因です。
乳腺が萎縮して皮膚がたるみ、
その結果乳房全体が垂れ下がってしまうのです。
このような状態のまま人工乳腺を入れてしまうと
皮膚がたるんだままなので、
人工乳腺が下に引っ張られて、
乳房のふくらみが下部に偏ってしまいます。
つまり不自然な形になってしまうのです。

それでは乳房が垂れ下がってしまったら
バストの形を美しく整えることは
もうできないのでしょうか。
そんなことはありません。
実は「乳房挙上術」を行うことで
きれいで張りのある形にできるのです。

乳房挙上術とは、ひとことで言えば
乳首の周りの皮膚を取り去ることで
たるんだ皮膚の面積を小さくする方法です。
傷跡は乳輪周辺のみで、ほとんど目立ちません。

Fig_59

百聞は一見に如かず。まずは実例をご覧ください。
この方はT度の状態です。

Fig_60

まずは緻密な計算に基づき、
施術後のバストの形をデザインします。
そのデザインに基づき、切除するエリアを決めます。

Fig_61

決めたデザインに基づいて
乳輪周辺の皮膚を切除し、縫合します。
すると次のような形になります。

Fig_62

乳房の形が整えられ、乳首が上に向き、
乳輪の大きさも小さくなっていることが
おわかりいただけるはずです。
このケースでは人工乳腺は入れていませんが、
同時に人工乳腺を挿入すれば
豊胸術も一緒に行うことができます。

T〜U度の場合は、
このような方法でバストの形を整えられます。
しかしV度まで下垂が進むと
乳輪周辺だけの切除では、十分ではなくなります。
より広い面積を切除する必要があるのです。

実はV度の乳房挙上術は、
一筋縄ではいかないケースが少なくありません。
乳輪の周りに「ギャザー」というシワができたり
乳房下部の形が不自然になったりするのです。

それではどうすればいいのか。
これについては次回お話ししたいと思います。

posted by コムロ美容外科 at 16:00 | バスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする