2008年07月29日

副乳の話

今回は副乳の話をします。副乳とは何か、ご存じでしょうか。これは乳房が過剰に存在する症状を指します。下の図でオレンジ色の線で表した部分を「乳腺堤」といいますが、この線上に、通常の乳房以外の乳房が存在するケースがあるのです。

Fig_51

副乳を持っている人は、決して珍しくありません。特に日本人にはよく見られる症状です。ある調査によれば、白人では1〜2%の発現率なのに対し、日本人では2〜6%に達するといわれています。

な ぜこのようなことが起こるのでしょうか。それは人類が哺乳類の一種だからです。哺乳類の中には複数対の乳房を持つものが少なくなく、個体によってその対数 が異なるケースもあります。人類は進化の過程で一対の乳房だけが残り、他の乳房は退化していったのですが、胎生期(出産前の発達段階)に「退化不全」が起 きると、それが副乳として残ってしまうのです。

副乳そのものは、特に人体に悪影響を与えるということはありません。そのためまったく気に ならないのであれば、そのまま放置しておいても問題ないといえます。しかし第三者が副乳を見た場合、違和感を感じる可能性はあります。Wikipedia の「副乳」の項目でも、「周の文王には4つの乳があった」とする説や、17世紀の魔女狩りの際に「副乳を魔女の証としていた」という話が掲載されていま す。いい意味でも悪い意味でも、副乳が「人間を超越した証」と見なされていた歴史があったことがわかります。

もし少しでも「副乳が気にな る」ということであれば、取ってしまった方がいいでしょう。副乳は手術で簡単に取れるものだからです。また先ほども申し上げたように、第三者が見たときに 違和感を感じるケースも少なくありません。ご本人は生まれつきなので慣れてしまっていることも多いのですが、パートナーの方を驚かせたくないのであれば、 取ってしまった方が無難だと思います。

手術で副乳を取り去る場合、副乳の状況によって、大きくふたつの方法があります。

ひ とつめの方法は、乳首のように突起している部分をそのまま切除する方法です。これは乳腺組織がほとんど発達していない場合に行います。副乳が腹部より下に 存在する場合には、乳腺組織がほとんど発達せず、ほくろのような状態になっています。このようなケースで使われる施術です。

もうひとつは副乳の周囲を紡錘状に切り、乳腺組織ごと切除する方法です。副乳の乳腺組織があるていど発達している場合には、この方法を採用します。この場合、重要なのは乳腺組織の取り残しがないように、筋膜上まで十分に切除することです。

バストアップなどの施術を希望される患者さまの中にも、副乳が見られるケースは少なくありません。やはり20〜30人にひとりくらいの割合でいらっしゃいます。せっかく美しくなるために施術を受けるのですから、この場合は副乳の切除も一緒にお勧めしています。

もし副乳をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ドクターにご相談されてはいかがでしょうか。

posted by コムロ美容外科 at 15:51 | バスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする