2009年04月14日

セルリバイブジータについて考える。

以前このブログで、ご自身の血液を利用した再生医療として「PRP」をご紹介しましたが、最近はこれをさらに発展させた「セルリバイブジータ」という施術 が普及し始めています。すでに数多くのクリニックが導入し、インターネット上でも宣伝されています。「“ジータ”とは“究極”を意味します」という宣伝文 句を見て、大きな期待を寄せている方も多いのではないでしょうか。

もちろん私のクリニックでもすでに始めています。セルリバイブジータは2008年末頃に登場したのですが、実はこれと同じ時期に「セルリバイブ」という施 術も登場しています。それではPRPとセルリバイブ、セルリバイブジータはどこが違うのでしょうか。今回はこれらの違いについて、簡単に説明しておきたい と思います。

まずPRPは患者さまの血小板をメインに使う方法で、日本では3年くらい前から行われていました。私のクリニックでもすでに 数多くの施術例があります。またPRPと脂肪注入を組み合わせることで脂肪残存率を高めたり、ヒアルロン酸と組み合わせた施術も行っており、それぞれ高い 成果を上げています。

これに対してセルリバイブとは、血小板に白血球を混ぜて使用する施術です。PRPでも若干の白血球は混ざっているのですが、セルリバイブでは意図的に白血球を入れることで、より高い効果を引き出すことを狙っています。

さらにセルリバイブジータになると、血小板に白血球と細胞成長因子を混ぜて使用します。この成長因子は傷を治癒させるために使用する「フィブラストスプレー」と呼ばれる治療剤にも含まれているもので、これによってさらに大きな効果が得られると言われているのです。

こ のように書くと、PRPよりもセルリバイブ、セルリバイブよりもセルリバイブジータの方が効果があるように思えますが、私自身は必ずしもそうとは言い切れ ないと感じています。PRPで最も重要なのは、自分の血に含まれている血小板を使う点にあり、この血小板の中に含まれる成長因子が細胞の再生を促します。 含まれる成長因子が多ければ確かに効果が高まりそうですが、自分の血に由来しない成長因子を混入させることにどれだけの意味があるのか、正直に言うと疑問 を持っているのです。私以外のドクターの中にも、同じような疑問を持っている方は少なくないようです。

もちろん基本はPRPなので、ちり めんジワや目の下の小ジワ、首のシワ等には確かに効果があります。下の写真はセルリバイブジータの施術例ですが、目のまわりのシワが改善されていることが わかります。しかしPRPに比べて著しく大きな効果が得られるかというと、必ずしもそうではないと感じています。

(施術前)
Fig_110

(施術後)
Fig_111

ここで私が申し上げたいのは、新しい施術が登場したからといっても、過度な期待を持つことは禁物だということです。美容クリニックの世界では、新しい施術 の効果を宣伝するあまり、患者さまに過度の期待を与えるケースも少なくありません。確かに新しい施術の方が効果があり、従来の問題が解消されていることも 多いのですが、期待しすぎるのも良くないのです。

最近の美容クリニックの世界では、どんどん新しい施術が登場しています。2〜3年経て ば、また新しい方法が宣伝されるようになっているでしょう。しかしお肌を若返らせる方法としては、他にも数多くの施術が存在します。例えばヒアルロン酸注 入やレーザー治療、フェイスリフト等もそのひとつです。これらのうちどれが高い効果を発揮するかは、実は人によって異なります。セルリバイブやセルリバイ ブジータも数ある施術方法のひとつであり、これらもやはり人によって合う合わないが違ってきます。

その一方で、複数の施術を組み合わせる ことで、より大きな効果を引き出すというアプローチもあります。例えばPRPをヒアルロン酸と組み合わせるのもそのひとつです。特定の施術に拘るのは得策 ではありません。新しい施術だからといってすぐに飛びつくのも、オカネの無駄になる可能性があります。まずはドクターと相談して、ご自身に一番合う施術や 施術の組み合わせを見つけるべきだと思うのです。

経験豊富なドクターであれば、どの施術があなたに合っているのか、適切に判断できるはずです。施術を選ぶ前に、まずはドクターを選ぶことをお勧めします。一見すると回り道のようですが、結果的にはこのステップを踏んだ方が、満足できる結果を得られるはずです。



posted by コムロ美容外科 at 17:52 | 若返り(しわ、たるみ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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