2014年05月27日

バスト(後編)〜「Dr.コムロのビューティ・美・トーク」2014年4月放送内容から

前回の続きです。最近では豊胸術の主流になった脂肪注入や、その他のバスト形成方法についてご紹介しています。

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夏目:引き続き、バストのお話を伺っていきます。

コムロ:ここまでで人工乳腺とヒアルロン酸注入をご説明しましたが、豊胸術にはもう1つ、脂肪注入もあります。どの施術が選ばれるのかは、時代と共に変化しています。

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コムロ:最初は人工乳腺が最も多く、脂肪注入が10%程度でした。しかしヒアルロン酸の登場でこれがブームになり、人工乳腺は少なくなっていきます。さらにその後、脂肪注入が伸び、人工乳腺はさらに少なくなりました。脂肪注入が伸びた理由は血小板血漿の利用です。血小板血漿の中に成長因子が含まれていることが発見されたのですが、私はこれに着目しました。脂肪注入は定着率が1〜2割程度と低かったのですが、血小板血漿を使えば定着率が高まるのではないかと考え、日本で初めて血小板血漿と脂肪を混ぜて注入したのです。

夏目:先生のところが初めて行ったということですか。

コムロ:そうです。実際にやってみたところ、最初は5割しか残りませんでしたが、シコリが小さくなる効果もあり、もっと工夫すれば定着率はもっと高まるはずだと考えました。以前は脂肪を注入する前に脂肪を清浄器で洗っていたのですが、脂肪と脂肪の間には脂肪幹細胞があります。そこで脂肪と血小板血漿と脂肪幹細胞を注入する方法を試みたところ、6〜7割の定着率を実現でき、しこりもほとんど目立たなくなりました。

夏目:それは嬉しいですね。

コムロ:これによって、脂肪が周辺組織に吸収されてしまうと、シコリになりやすいこともわかりました。この施術によって脂肪注入が多くなり、今の私のところでは脂肪注入がトップになっています。

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コムロ:脂肪注入の施術方法ですが、まず余分な場所の脂肪を吸引します。例えば下腹部や大腿部の内側などです。次に吸引した脂肪から、脂肪と脂肪幹細胞を残しつつ、余分な組織を排除します。取った脂肪を水と一緒に容器に入れると脂肪が水に浮くのですが、下には麻酔薬などの余計なものが沈むため、これを注射器で取り除くのです。さらに脂肪を細かく切っていきます。こうすると定着率がさらに高くなるからです。次に血小板血漿を抽出し、これと脂肪・脂肪幹細胞を混ぜ、バストに注入します。

夏目:この手間を掛けることで6〜7割の定着率を実現できたのですね。

コムロ:そうです。とてもいい時代になったと思います。

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コムロ:この方は授乳を終えてバストが縮んでしまったのですが、脂肪を入れて大きくしています。血小板血漿は小じわの解消にも高価があるのですが、これをバストに入れることで皮膚にハリも生まれます。

夏目:その通りですね。サイズも大きくなりましたが、ハリがあるので若々しく見えますね。

コムロ:次はバストを小さくする「乳房縮小術」です。バストが大きすぎると肩が凝りやすく、前屈みになるので猫背にもなりやすくなります。そのためバストを小さくしたいという方もいらっしゃいます。

夏目:贅沢な悩みのような気もしますが・・・

コムロ:でもご本人にとっては大変かもしれません。

夏目:確かにそうですね。

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コムロ:実際の施術方法です。この方は乳輪が下に垂れ下がっていますが、これを上へ移動させます。その結果、右のようなバストになります。

夏目:こういうことができるのですか。きれいな形の胸になっていますね。

コムロ:今度は乳房挙上術です。乳房を吊り上げる施術ですね。これは人工乳腺を一切使用しません。垂れ下がったバストを挙げたい方、萎縮したバストを若々しくしたい方に向いています。これが施術例です。

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夏目:わあ、ぜんぜん違いますね。

コムロ:どのような施術を行ったのかというと、まず乳輪を小さくするために乳輪の周辺をドーナツ状に切除し、残りを合わせることで下がっていた乳房も上がります。ご自身の乳腺と脂肪で、これだけのボリュームが出ます。

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コムロ:陥没乳頭とは、乳首がないバストです。まったくフラットな方もいれば、中に入り込んでいる人もいます。

夏目:生まれつきということですか。

コムロ:そうです。これはバストの大きい人に多いのですが、一種の発育障害です。バストだけが大きくなって、乳管がそれに追いついていないのです。その結果、乳管が引っ張られて細くなり、乳管が閉じてしまいます。美容外科ではこういった治療も行っています。

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コムロ:おわかりになりますか。

夏目:そうですね、ビフォーでは乳頭が中に入っていますね。

コムロ:これを下から上げて、正常な位置にしていきます。私どもはなるべく乳管を温存するようにしていますが、索状化(細くひも状化)した乳管の場合には、切除せざるを得ないこともあります。しかし医学はどんどん進歩しているため、温存できるケースが増えています。

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コムロ:これは人工乳腺入替術です。この患者様は人工乳腺を入れた後で運悪く変形してしまいました。人工乳腺を入れるとその周りに膜ができるのですが、脇の下からまず乳腺を取り出し、ポケットをきれいに作り直してから人工乳腺を入れます。こうすることで右のように形が修正されます。

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コムロ:最後に、最近話題になりつつある乳腺摘出術です。乳がんの罹患率は18人に1人というデータがあります。昔は20人に1人くらいだったので、罹患率は高まっています。

夏目:多いですね。誰がなってもおかしくない時代なのですね。

コムロ:昔の乳がん治療は広範囲に切除しており、乳腺だけではなく大胸筋まで取っていました。しかし実際の再発率は、大きく取っても小さく取っても変わりません。今なら小さく取ってもらえれば、美容整形でバストを再現できます。今後は乳腺外科と形成外科、美容外科がタイアップする時代が来ると思います。

夏目:どうしてもバストというと、胸を大きくするというイメージがありますが、こんなに細かく症例が分かれているのですね。患者さん一人ひとり、悩みも違うと思いますので、やはり信頼のおける先生のところに行かれるのが大事ですね。

コムロ:是非ともそうされることをお勧めします。


posted by コムロ美容外科 at 16:00 | メディア出演 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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